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ユウキ提供「フットバランス&健康コラム」Vol.3

内反小趾とバニオネットの基礎知識・改善法

コラム担当:秋元接骨院院長・柔道整復師・
フットアジャストセラピスト  秋元 英俊
画像提供・参照元:笠原接骨院 笠原 巌、秋元接骨院
※画像や内容の無断転用を禁じます。

内反小趾・バニオネットの基礎知識と症状

通勤や勤務中にパンプスを履いているときや、ランニング運動中に、足の小指(小趾)の付け根が痛い、腫れるなどの経験をしたことがありますか?
この様な症状が現れる代表的な疾患に内反小趾(ないはんしょうし)とバニオネットがあります。欧米ではテーラー(洋服の仕立て師)に発症が多かったためにテーラーズバニオンと呼ばれることもあります。

内反小趾・バニオネットの症例1
内反小趾・バニオネットの症例2

足の骨格略図
第5中足骨の骨格略図

バニオネットは小趾の付け根(第5中足骨頭周囲)が炎症を起して腫れが出現し、外側に出っ張って疼痛や発赤を生ずる疾患です。
この小趾の付け根の腫れは、滑液包(かつえきほう)と呼ばれる袋状の滑膜組織に挫滅が起こり、その挫滅部分を修復しようとする組織の反応により炎症が起こり、炎症産物を含む滑液が溜まって腫れが起こります。
母趾や小趾の付け根の滑液包に起こる炎症では、瘤(こぶ)状に隆起するため腱膜瘤(けんまくりゅう)ともいわれます。また、多くは小趾が母趾の方向に傾いて内反するため、内反小趾ともいわれます。 ただし、厳密には小趾が内反することと、腱膜瘤を生ずることは別物なので、内反小趾を生じていても炎症を起していなければ、バニオネットではありません。
整形外科では、バニオネットを生じやすい足について、第5中足骨の解剖学的変異によりT型〜V型までの3つのタイプに分類しています。

 T型: 第5中足骨頭が肥大しているタイプ。

 U型: 第5中足骨の骨幹が外側に弯曲しているタイプ。

 V型: 第4、5中足骨間角が正常より開いている開張足タイプ。(正常値は6゚で、8゚以上は異常。)

バニオネットを発症しやすいタイプ1
バニオネットを発症しやすいタイプ2

尚、上記に分類されているタイプだけがこのバニオネットを発症するわけでは有りません。例えばかつての欧米ではテーラー(洋服の仕立て師)が、硬い床の上であぐら姿勢で作業をしていたため、第5中足骨頭部分が擦れて炎症を起し、バニオネットを発症することが多かったためテイラーズバニオン(tailor’s bunion)といわれていたように、第5中足骨の解剖学的変異が無くても、過剰に第5中足骨頭部分が擦れるような作業・運動、あるいは靴の常用によりバニオネットを生ずることがあります。従って、バニオネットは、その発症機転により「第5中足骨の解剖学的変異由来のバニオネット」と、第5中足骨の解剖学的変異が存在しない「一次性(単純性)バニオネット」があります。
近年では、ヒールの高いパンプスやサンダル、ミュールなどの常用により発症するケースが多く見られます。ヒールの高い靴を履くことで、足が内反ハイアーチ状態となりますが、足が内反すると第5中足骨側(足の外側)に重心が片寄り圧迫刺激を受けるためで、さらに足趾が靴先に押し込められることで小趾の内反が強制され、バニオネットや内反小趾を起しやすくなるようです。また、この様に内反ハイアーチ状態を長期間継続することで、第5中足骨頭だけではなく、第5中足骨の基部も骨が肥厚する症例も多く見られます。

内反小趾・バニオネットの治療と対策

整形外科や足の専門治療施設での治療

治療は、第5中足骨頭部分が圧迫されない靴を選択することが第一で、ヒールもできるだけ低めのものを履くように指導します。また、ヒールウエッジと呼ばれる傾斜板を靴の外側に挿入し、足の外側に重心が掛かり過ぎないように調整します。炎症症状が顕著な症例では、消炎鎮痛剤や湿布などが処方されます。
第5中足骨の解剖学的変異を有し、慢性化もしくは反復性の徴候が見られる場合は、整形外科による手術が適用となります。手術では、第5中足骨頭の隆起部分の切除、内反変形の矯正など、症例に応じて施行されます。

内反小趾・バニオネットの対策

(1)外出後に痛みがでたらまずアイシング

外出中に足指などに負担をかけて炎症を起こしたら、発赤や腫れ、あるいは痛みの症状が出現します。小趾の付け根に炎症が起きているときは、関節軟骨や関節周囲の靱帯、滑膜などにダメージを受けている状態です。この繰り返しで関節の変形や周囲組織の病態悪化が進行していきます。アイシングは炎症を鎮め、病態の悪化を予防する効果があります。従って、痛みや炎症が起こったら、放置せずにアイシングをしてあげてください。アイスパックや保冷剤をタオルやハンカチでくるんで、痛い部分を中心に約15分冷やしてください。アイシングの代わりに冷湿布を貼るのも有効です。 また、アイシングや湿布をするときに、包帯で固定をするとさらに効果があります。アイシングの際に包帯をするときは、包帯を巻いた上から直接アイスパックなどを当ててください。また、湿布をする場合は、湿布を先に貼り、その上から包帯を巻いてください。

バニオネットのアイシング

(2)指間パッドで足指をストレッチ

足の爪にマニキュアを塗るときなどに使う指の間に挟むパッドです。ドラッグストアや東急ハンズ、ロフトなどの雑貨を取り扱う専門店やデパートなどでも売っています。指間パッドを装着し、足の指をしっかり広げましょう。また、この時に、マジックベルトや伸縮包帯などで中足・足根部分を締めるとさらに効果が上がります。
内反小趾は、小趾が内反するだけではなく、第4中足骨と第5中足骨の骨頭間隔が広がっています。従ってマジックベルトや包帯などで中足部分を引き締めることで内反した小趾を矯正し、緩んで広がった中足が引き締まります。窮屈な靴や合わない靴を一日履いたりなどで、足指に負担をかけたときは、特にこのメンテナンスを行ってください。
時間は約20分から30分ぐらいが目安です。つけっぱなしで長時間放置するのは、痛みや痺れなどの原因となるので、この目安時間を厳守してください。

バニオネットの指間パッドケア

(3)足の姿勢を調整する
足が内反すると足の外側に重心が偏り、小趾の付け根に圧迫負担が掛かりやすくなります。ヒールの高い靴、特にハイヒールやピンヒール、ミュールなどは足の内反が起こりやすいので症状がある場合はなるべく避けましょう。
また、足の内反を防ぐために通勤用の靴など日常最も履く靴の外側にウェッジを貼るか、ウエッジヒールサポーターを活用するのも有効です。
痛みの予防・緩和や内反した小趾の補整を目的に専用サポーターを使用するのも効果があります。

足の内反・外反を表す略図
足の内反を示す画像

内反足のウエッジによる補正
ソルボウェッジヒールサポーター

(4)小趾の姿勢を調整する
先端の尖った靴や、つま先の窮屈な靴を履くと足の指先は圧迫され、足指の付け根は横に広がります。この様な状態になると小趾の付け根や母趾の付け根は靴に擦れて炎症を起こしやすくなります。
内反小趾や外反母趾の症状がある方は、できるだけ先端の尖った靴は避けるようにしてください。また、先端が尖った靴ではなくても靴の履き口がフィットしていないと靴の中で足が前方に滑り、足指が靴の先端に押し付けられるために先の尖った靴を履いているのと同じ状態になります。靴の履き口がフィットした靴を選ぶか、インソールを入れるなどをして靴のフィッティングをすることも大切です。靴を履いた状態でつま先に1.5〜2cm程度の余裕があるのが理想です。このようにフィットした靴を使用することで症状が緩和、あるいは改善、予防に効果が有ります。
内反小趾の補整に効果があるサポーターやテーピングを使用することも症状改善に有効です。サポーターは横に広がった中足を引き締めて母趾と小趾を開くタイプのものを選んでください。テーピングはカサハラ式バランステーピングや秋元式フットアジャストテーピングが効果的です。

外反母趾の症状2
ソルボ外反母趾内反小趾予防タイプ薄型サポーター

足裏バランス測定装置フットルック

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 2018年10月24日新着の外反母趾の見方と鑑別法を2018年11月16日に更新しました。
閲覧はここをクリックしてください。

※ 2018年9月19日:誠に勝手ながらカサハラ式小尻ベルトは商品リニューアル中のため販売中止となりました。

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