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足と健康のユウキ提供
秋元接骨院院長の足と健康コラム Vol.14

扁平足原因と症状・治し方

足裏が平らになり足のアーチが低下した状態を扁平足(へんぺいそく)といいます。
扁平足の全てが足や身体に影響を及ぼす病的なものではありません。その発生時期や原因により治療が必要なものと治療の必要のないものがあります。そこでこのページでは、扁平足を発生原因別に分類し、扁平足の主な種類と症状について解説します。

コラム担当:秋元接骨院院長・柔道整復師・
フットアジャストセラピスト  秋元 英俊
画像提供元:秋元接骨院
参考・引用文献:体操療法ー整形外科を中心としてーG.Hohmann著.水野 祥太郎 監訳 1965年 医歯薬出版
ヒトの足ーこの謎にみちたもの 水野 祥太郎 著 1984年 創元社
ランニング障害 日本臨床スポーツ医学会学術委員会編集 2003年 文光堂
図説 足の臨床 増原 建二 監修 高倉 義典・北田 力 編集 1998年第2版 メジカルビュー社
※画像や内容の無断転用を禁じます。


足のアーチ構造

足にはアーチ構造が有ります。扁平足を理解するための基本となる健康な足のアーチ構造をここで解説します。
足のアーチは運動の際に荷重が加わるとアーチが下がり、荷重負荷が除かれると再びアーチが上がります。このアーチの上下動作により自身の荷重(体重)と地面からの衝撃を緩衝する役割を担っています。このアーチは母趾の付け根(第1中足骨の骨頭)、小趾の付け根(第5中足骨の骨頭)、踵(かかと)の三点で支持するドーム状を形成しています。また、足のアーチ構造をこれら三点を結ぶラインで見ると、母趾の付け根〜踵で形成する内側縦アーチ、小趾の付け根〜踵で形成する外側縦アーチ、母趾の付け根から小趾の付け根で形成する横アーチの3つのアーチに分けることができます。尚、足のアーチのことを解剖学では足弓(そくきゅう)といいます。従って医学書や解剖学書では、足の縦アーチを縦足弓(じゅうそくきゅう)、足の横アーチは横足弓(おうそくきゅう)と表記されている場合があります。

足のアーチ構造
内側縦アーチ

外側縦アーチ
横アーチの構造

足のアーチの動き

扁平足の病態や治療法を考える上で足のアーチの動きを理解することが重要です。
足のアーチ構造の項目で述べた通り、足のアーチは運動の際に上下動を起こします。
このアーチの運動により短い距離の歩行や軽い運動では、足が疲れることなく機能することができるようになっています。一方、長時間の運動や労働の負担で足のアーチが疲労を起こしたり、骨格の異常でアーチ構造が破綻して扁平足となってしまうと、足のアーチ運動が機能しなくなり、足に様々な障害を起こします。そこでここでは足のアーチの正常な動きを見ていきます。

足の縦アーチの動きと距骨下関節の運動

足のアーチの動きに最も大きな影響を与えるのが距骨下関節(きょっこつかかんせつ)の運動です。
距骨下関節とは、足関節の下部で距骨(きょこつ)と踵骨(しょうこつ)で構成される関節です。
足の縦アーチが下がる時、この距骨下関節は外転(がいてん)及び回内(かいない)という運動を起こします。
距骨下関節の外転は足先が外側へ向く動きで、回内は踵の上端が内側へ倒れる動きとなります。この時に踵骨の前端が下方へ下がり、反対に踵骨の後端が上方へ上がる回転運動を起こします。
一方、足の縦アーチが上がる時、距骨下関節は内転(ないてん)及び回外(かいがい)という運動を起こします。
距骨下関節の内転は足先が内側へ向く動きで、回外は踵の上端が外側へ倒れる動きとなります。この時に踵骨の前端は上方へ上がり、踵骨の後端は下方へ下がります。
これら距踵関節の動きに伴いその他の足根骨や中足骨が連動して上下動を起こします。

距骨下関節の運動1
距骨下関節の運動3

距骨下関節の運動2-B
距骨下関節の運動2-A

足の横アーチの動きと中足骨の移動

足の縦アーチの上下動に伴って足の横アーチも連動して動きます。足の縦アーチが上がっているときは足の横アーチも上がっていて、中足骨の先端で見ると第2中足骨を頂点に緩いカーブを描くようにアーチを形成しています。
足の縦アーチが下がると中足骨の先端は第2中足骨を中心に第1中足骨は内側へ、第3〜5中足骨は外側へ、それぞれ扇状に開くように動きながら横アーチが下がります。

足の横アーチの状態・非荷重時
足の横アーチの状態・荷重時

扁平足の基本的病態

扁平足は足の縦アーチが低下、もしくは消失して足裏が平らになった状態をいいます。特に内側縦アーチの頂点を形成する舟状骨が低位に偏位しているのが特徴です。また、多くは足の外反を伴います。尚、外見が扁平足であっても骨格の位置が正常な場合もあります。どういう事かと言うと、足裏の皮下脂肪や筋肉などの軟部組織が肥大したことにより生じている扁平足です。この場合は、骨格に異常がある扁平足ほどは障害が起こりにくいようです。
扁平足では、扁平足により何らかの障害があるか無いかと言う事も重要です。扁平足であっても足の痛みなどの症状が無く、また扁平足の影響による障害なども起こっていない場合があります。この場合は、特に問題はありません。一方で、扁平足による足の痛み、あるいは扁平足を原因とする膝や下腿などの下肢の障害を生じている場合は扁平足障害と言い、傷病として扱われます。

正常なアーチの足の骨格
扁平足の足の骨格

扁平足の症例画像
外反足の骨格

扁平足の場合、足の縦アーチの低下と連動して足の横アーチも低下します。この横アーチが下がる扁平化が著しくなると、足の横幅も広がった状態になっています。この様に足の横アーチが扁平化して足の横幅が広がった状態を開張足(かいちょうそく)といいます。この開張足は著しい扁平足で見られる他、外反母趾や浮き指などの足のアライメント異常がある場合も同様に横アーチの扁平化が起こります。

開張足の解説・上方から見た図
開張足の解説・前方から見た図

扁平足の一般的症状

扁平足は発症時期や程度により様々な症状を起こしますが、一般的に足裏の痛み、足の内側の痛みや腫れ(主に舟状骨結節及びその周辺)、足の内くるぶし(内果)と踵の間の痛みや腫れなどの症状が観察されます。また、成人期扁平足では進行すると足の外くるぶし(外果)周辺の痛み(変形性関節症)や足関節の拘縮(こうしゅく:関節が固まって動かなくなる)、後脛骨筋腱の変性(後脛骨筋機能不全症:PTTD)などが見られることもあります。

扁平足の痛み・腫れの出現位置1
扁平足の痛み・腫れの出現位置2

扁平足の評価・判定

扁平足を評価・判定する方法は幾つかありますが、このページでは比較的良く使われる判定方法を紹介します。尚、この項目の内容は比較的専門性の高いものなので、「扁平足を診断する根拠としてこの様な計測方法があります。」程度に軽く読み流してください。

アーチ高率とNavicular index

アーチ高率は、舟状骨粗面の高さ(舟状骨高)と足の長さ(足長:母趾または2趾の最も長い趾から踵の最後端までの長さ)から、足の長さに対するアーチの高さを比較して扁平足の度合いを判定する方法です。
計算式は、舟状骨粗面の足底面からの高さ/足長×100で算出されます。
ここで定義される足底面とはレントゲン画像による母趾種子骨の底面から踵骨(かかとの骨)最下端とを結んだラインのことです。
例えば舟状骨粗面の足底面からの高さが 2cmで足長が25cmの場合は、2cm/25cm×100=8%で、アーチ高率は8%となります。これが足底面から舟状骨粗面までの高さが1cmの場合はアーチ高率は4%となるので、舟状骨の位置が低いほどアーチ高率は小さくなります。つまり数値が低くなるほど扁平足傾向にあると言えます。また、足底面から舟状骨粗面までの高さが同じ2cmで足長が23cmの場合は、2cm/23cm×100=8.69%となるため舟状骨粗面位置が同じ高さならば足長が短い方がアーチが高いことになります。このアーチ高率が何%が正常で何%が扁平足という基準は現在ありません。研究者が発表する論文に様々な指標が記載されていますが被験者や計測環境による違いが有ります。個人により足指の長さの差異や舟状骨結節の形状や位置、舟状骨下部の皮下組織や筋肉組織などの厚みがそれぞれ違うため、アーチ高率だけでは基準値を出すことが不可能だからです。従って、このアーチ高率の計測は同一人物のアーチの高さの変化を見ることに適した指標といえます。
もう一つ舟状骨結節の高さと足長から割り出す指標にNavicular indexと呼ばれる方法があります。Navicularとは舟状骨を意味します。すなわち舟状骨の高さを指標としたアーチの高さの判定をするための計算法で、舟状骨指標、もしくは扁平足率とも言われることがあります。
この測定法も前述のアーチ高率と考え方は一緒です。但し、レントゲン画像では無く、体表から見る舟状骨結節と足長の実測を行います。計算式は「足長/床面からの舟状骨の高さ」で算出されます。
計測する際には裸足で立った姿勢で舟状骨結節(舟状骨で最も内側に隆起した部分)にインクペンなどで印を着け、床面から印までの高さを定規などで測ります。一方、足長は最も長い足指(通常は母趾か2趾)から踵の後端までの長さを測ります。
例えば舟状骨粗面の床面からの高さが2cm、足長が25cmの場合は、25cm/2cm=12.5、舟状骨粗面の高さが1cm、足長が25cmの場合は、25cm/1cm=25.0となるので、アーチが低くなるほど数値は大きくなります。
このNavicular indexでも、骨格の形状や足指の長さの個人差など諸々の原因で標準値は決められていません。やはりアーチ高率と同様に同一人物のアーチの高さの変化を見ることに適した方法と言えます。

アーチ高率計測
Navicular_indexの計測

calcaneal pitch angle(踵骨傾斜角)

calcaneal pitch angleは、踵骨最下端と第1中足骨頭下の内側種子骨下面を結ぶ線と踵骨下面の接線との間でなす角度を測定した数値です。この数値を利用して扁平足の程度を評価する方法があります。踵骨はその下面が後方から前方に向かって上方に傾斜していますが、扁平足だと上方への傾斜角が低くなります。これを利用して扁平足の度合いを判定する方法となります。正常値は10〜30度とされていて、10度未満の場合を扁平足と判定します。この方法は、踵骨の形状や、その他の足根骨との関係による個人差に左右される欠点はありますが、比較的簡便で素早く判定できる点と、臨床症状と比較的合致しやすい部分で有効な手段と考えます。

Calcaneal_pitch_angle
Calcaneal_pitch_angleの扁平足評価

横倉法

整形外科の横倉誠次郎医師が発表したアーチの基準値とその算出法があります。これを横倉法と言います。
横倉法による評価を行う方法は、レントゲン撮影を横倉式撮影法で撮り、その画像中の横倉法測点から足底線までの距離を足底線の長さに対する比率を計算して測定値を算出します。横倉法測点に指定されているのは、第1中足骨と内側楔状骨、内側楔状骨と舟状骨、舟状骨と距骨、距骨と脛骨、距骨と踵骨の各関節の中点です。また、足底線は第1中足骨下部の内側種子骨下端と踵骨隆起下端を結ぶ線となります。各測点から足底線までの垂直距離を足底線の長さに対する百分率で割り出します。
整形外科のX線像による評価方法として、この横倉法を基に水野祥太郎教授らの研究により修正されたものを参考に活用されることがあります。

扁平足・横倉法の計測
扁平足・横倉法の標準値

上記の「横倉法の標準値」の10%を超えて下回ると扁平足としています。
この横倉法は撮影方法自体が誤差が出やすいようで、この基準と実際の臨床症状が一致しないことも多いようです。従って、撮影時の機材の統一や撮影位置の統一性などの制約をクリアする必要があります。また、測定点が多く計算に時間が掛かるため、医療現場よりも統計や研究向きの計測方法といえます。

フットプリントによる測定と評価

フットプリントによる観察で簡易評価をする方法もあります。代表的なものに運動神経生理学者の平沢彌一郎博士が考案したHライン判定法があります。平沢彌一郎先生は光の全反射を応用した接地足蹠投影装置(接地足底投影装置)=ピドスコープを開発した方で、そのピドスコープで得た投影画像から人間の直立能力を定量的に評価する方法としてHライン判定法を考案しました。
Hライン判定法は足の投影画像の内側接線と外側接線を引き、その交点Pと第2趾接着部分の中央点を通る線をHライン(Hirasawa-Line)とします。このHライン上の第2趾最先端から踵の最後端までの長さをHライン長とします。このHライン長を3等分する2本の平行線を引き、その平行線の第2趾寄りをYライン、踵寄りをXラインとして、足の裏を6つの区画に分割し足の接地バランス(接地足蹠)を分析する方法です。
扁平足の簡易判定では、足の縦アーチの弯曲の頂点がHラインよりも内側にあるか外側にあるかを見て判断します。一般的にHラインよりも内側に位置する場合を扁平足と判定します。
これらフットプリントによる観察は、扁平足か否かの状態が見た目で分かりやすい利点がありますが、足の骨格に異常が無くても足裏の筋肉や脂肪組織が発達していると、画像上では扁平足として描出されてしまう欠点もあります。
従って、正確な判定には目視による足の姿勢の観察や、徒手による内側縦アーチの動作チェック、あるいは整形外科医のレントゲン検査による足の骨格の状態や扁平足検査などを組み合わせて判断する必要があります。
尚、足裏の画像による観察はフットプリントの他にピドスコープやフットルックなどの足裏観察装置があります。これらの観察装置も評価方法はフットプリントと同じです。

Hラインによる扁平足の簡易判定
平沢彌一郎博士の接地足蹠解析

Hライン判定・正常例
Hライン判定・扁平足例

扁平足の分類

扁平足の分類は昔から様々な医師や学者が発表したものがありますが、現在では発生原因による分類と発生時期による分類が採用されています。

発生原因による分類

先天性扁平足
胎生期に足根骨の配列や形状の異常を生じて発生した扁平足。垂直距骨や小児外反扁平足など。

垂直距骨のレントゲン画像略図
単純扁平足と外反扁平足の比較

麻痺性扁平足
脳や脊髄などの疾患が原因で下腿や足の筋肉が麻痺や萎縮を生じて起こる扁平足。脳性麻痺、二分脊椎など。

静力学的扁平足
先天的及び病的原因が無いもので、立って荷重を加えると扁平足状態になるものをいいます。主に小児期扁平足の事を指しますが、思春期や成人期に何らかの原因で生ずることもあります。
幼小児期や思春期では、運動不足による下肢の筋肉の発育不足、一度に自身の能力を超えた長時間の運動や立位での作業などが挙げられます。
成人期では、下肢に負荷が掛かる過剰な運動や労働、加齢による下腿後方筋群の筋力低下、長期間の下肢運動不足などが原因として考えられます。
痛みや歩行障害などの症状が出現する症候性のものでなければ、あまり問題視されることがありません。しかし、思春期や成人期に生じたものでは扁平足特有の症状を発症する症例が多く見られます。

後脛骨筋機能不全症(PTTD)
主に成人期扁平足で見られるもので、足のアーチを支える後脛骨筋が筋力低下や変性・萎縮などを起こしたことを原因とするもので、腱の変性が進むと腱の耐久性が低下して断裂を起こすこともあります。

外傷性扁平足
足根骨・中足骨や足関節の骨折、あるいは足根骨の脱臼や靭帯損傷などを原因として起こる扁平足です。
外傷性扁平足の多くは、踵骨(しょうこつ:かかとのほね)や中足骨(ちゅうそくこつ:足の甲の骨)の骨折で変形治癒を生じた場合に見られます。

病的因子による扁平足
股関節、膝、足関節、足根骨などの変形性関節症や関節リウマチ、あるいは骨や筋・靭帯などに影響を及ぼす膠原病や内分泌疾患などを起因に発生する扁平足(後脛骨筋機能不全症:PTTD)をいいます。

発生時期による分類

この分類は主に静力学的扁平足の病期を分けるためのもので、小児期扁平足、思春期扁平足、成人期扁平足に分類されます。

小児期扁平足
先天性扁平足疾患を除き、生まれたときから幼児期までは扁平足状態であることは正常です。歩行動作を重ねて経験していくうちに徐々に足のアーチを引き上げる筋肉は発達していきます。また、足の骨格も成長と共に変化していきます。一般的に10代になる頃には足のアーチが成人と同様の形状に形成されています。一方で、成長と共にアーチが形成されない場合は運動不足、あるいは先天性疾患を含み何らかの異常があると考えられます。

幼児の外反足
幼児の扁平足

思春期扁平足
思春期扁平足は、小児期扁平足が10代になっても改善されずに扁平足特有の症状が現れたものや、思春期に足の骨折・捻挫などの外傷、あるいはスポーツや長時間の起立・歩行などの疲労性障害、もしくは成長軟骨や骨の形成不全や骨の代謝に係る病気など、何らかの原因で扁平足を発症したものをいいます。

成人期扁平足
成人期扁平足は、思春期扁平足が改善されずに扁平足特有の症状が残存、あるいは悪化しているものや、肥満による体重増加と足のアーチの形成に係る筋肉の萎縮や腱の変性を生じて成人期に扁平足の症状が発生したものなどをいいます。

扁平足障害及び関連疾患の病態

この項目では比較的多く見られる扁平足障害の病態や症状、また扁平足に伴う骨、関節の障害や、筋・腱の障害の概要を解説します。

小児期扁平足

人間の足は生まれてから小学校低学年ぐらいまでは足部が外反し、扁平足であることが一般的です。また、下肢は初めO脚、2歳頃からX脚になります。この扁平足とX脚の状態は成長と共に変化し、10歳になる頃には正常な状態になります。しかし、中には症候性の小児期扁平足が潜んでいることがあります。特に先天性の小児外反扁平足や垂直距骨などは専門的な治療が必要です。また、小児外反扁平足などの症候性では無くても下肢や足部の発育不足で足のアーチ形成が不十分になることもあります。この様な注意すべき扁平足を見抜くには、足の外科や整形外科などで検診を受ける事が重要です。
3〜4歳頃になると脚力は向上し、足のアーチ形成も進んできます。この頃に普通に立っている状態(荷重位)で扁平足であっても、つま先立ちになると足のアーチが現れる、あるいは足の親指(母趾)を強制的(他動的)に上に反らせる(伸展する)と、足のアーチが現れる場合は正常な状態と言えます。これらの動作でアーチの形成が見られない場合は整形外科等の医師に相談してください。

扁平足の徒手検査・正常な反応
扁平足の徒手検査・扁平足の反応

乳幼児や小児の扁平足の場合、足の外科や整形外科ではレントゲン検査で骨格異常の有無を観察します。一般的に乳幼児や小児では、レントゲン画像の距踵角(きょしょうかく)や距骨第1中足骨角などを計測して判定します。尚、子どもの足の骨は成長軟骨が多くレントゲンで見えない(描出されない)部分があります。従って検査の際にはレントゲンで写っている骨を使って検診します。そのため、検診を受ける年齢や骨の成長度合い、あるいは医師の方針により計測方法が異なる場合があります。どの様な計測方法であっても正常値を示す指標がありますので判定には問題ありません。扁平足が気になる、足の形状に異常がある、歩き方がおかしい、足の裏、足の内側、踵などを痛がるなど、子どもが症状を訴えたり、様子がおかしいと感じたら整形外科医や足の専門医に相談しましょう。

側面距踵角の正常値
側面距踵角の異常値

距骨第1中足骨角の正常値
距骨第1中足骨角の異常値

思春期扁平足

思春期扁平足は、小児期扁平足が改善されずに扁平足による症状が出現した症候性の静力学的扁平足の他、足根骨癒合症(そっこんこつゆごうしょう)や足根洞症候群(そっこんどうしょうこうぐん)などの足部の炎症により起こる腓骨筋痙性扁平足(ひこつきんけいせいへんぺいそく)によるものがあります。
足根骨癒合症は先天的もしくは成長の過程で隣接し合う足根骨が軟骨や線維組織などで癒合や癒着する疾患です。
扁平足を起こす足根骨癒合症には踵骨と舟状骨の間で起こる踵舟間癒合症と、距骨と踵骨の間で起こる距踵間癒合症があります。足根骨癒合症では無症状の場合、その存在に気が付かないケースも多く、足の捻挫や骨折時に足根骨癒合を生じた部分が刺激や損傷を受けて症状が出現することがあります。
足根洞症候群は足関節捻挫による外側靭帯損傷や踵骨前方突起骨折などの外傷を起因として足根洞と呼ばれる神経や滑膜組織が内包された空洞に滑膜組織の増殖や炎症などを生じる疾患です。
足根洞症候群の詳細はここをクリックしてください。
 
足根骨癒合症や足根洞症候群は足の内返しによる疼痛を庇うために、足の内返しが起こらないように腓骨筋に持続的な緊張が起こります。この状態を腓骨筋の痙縮(けいしゅく:筋肉が緊張したまま固まった状態)といいます。この腓骨筋の痙縮を起こすと足は過度の外反を生ずるため、その結果として扁平足を起こします。この状態を腓骨筋痙性扁平足(ひこつきんけいせいへんぺいそく)といいます。
静力学的扁平足はリハビリや足底板補正などによる保存療法で改善します。一方で、腓骨筋痙性扁平足を引き起こす足根骨癒合症や足根洞症候群は経過により手術などの外科的処置を要することもあります。

腓骨筋の略図
腓骨筋痙性扁平足の解説図

足根骨癒合症〜踵舟間癒合の略図
足根骨癒合症〜距踵間癒合の略図

思春期扁平足では、運動の疲労や長時間の歩行などで足の内側に疼痛が強く現れることがあります。特に舟状骨内側楔状骨間の足根骨癒合症や舟状骨の過剰骨に起こる外脛骨障害では、足の内側縦アーチが疲労により下がると荷重歩行痛などの強い痛みが出現することがあります。この様なケースでは足底板や装具による内側縦アーチの支持や固定を施行する保存療法や外科的処置を要することもあります。その判断は整形外科や足の外科が行います。

足根骨癒合症〜舟状骨内側楔状骨間癒合の略図
外脛骨障害の略図

成人期扁平足

成人期扁平足は、症状の無い思春期扁平足が成人になって症候性に変化する静力学的扁平足の他、足根骨癒合症、外脛骨、後脛骨筋機能不全症(PTTD)により症候性となるものがあります。
足根骨癒合症は思春期扁平足の項目で解説した通り、隣接する足根骨が先天的に、もしくは成長の過程で線維性の癒着や骨性・軟骨性に癒合した状態です。成長期に無症状で足根骨癒合症の存在が見逃されていることがあります。しかし、捻挫や打撲などの外傷や、過剰な労働や運動による刺激で疼痛や炎症を起こし、医療機関の画像検査で発見されることがあります。特に踵骨と舟状骨間や距骨と踵骨間の足根骨癒合症の場合、足の内返しで疼痛が起こります。一度症状が出現すると、その足の内返し時の痛みを回避するために足の外返し(外反)方向に動かす腓骨筋が痙縮(けいしゅく:緊張したまま固まった状態)を生じて、その結果腓骨筋痙性扁平足を起こします。
外脛骨(がいけいこつ)は、舟状骨結節に生じる過剰骨やその近傍に起こる遊離した副骨で、本来は存在しない過剰な骨が出現している状態です。扁平足や外反足では、舟状骨結節に付着する後脛骨筋が緊張や萎縮を起こし、過剰骨や副骨を刺激することで疼痛や炎症を誘発します。
後脛骨筋機能不全症(PTTD)は、足の内側縦アーチを支持する後脛骨筋(こうけいこつきん)が萎縮や変性によって働かなくなるために扁平足を生じてしまうもので、病態が進行すると後脛骨筋の腱が自然断裂や溶けて消失するような状態に陥ることもあります。その様な状態になると扁平足を保存療法で治すことはできなくなります。

※ 後脛骨筋
後脛骨筋は以下の図で示すように、ふくらはぎの深層にあるインナーマッスルで、下腿の脛骨後面より足の内くるぶし(内果)後方から舟状骨結節下部に付着します。この筋肉が緊張すると内側縦アーチを引き上げながら足を内反します。一方、弛緩すると足の縦アーチが下がります。この筋肉の主な働きは持続的に足の内側縦アーチを支持する役割があります。

右下腿の横断面の略図
下腿表在区画内の横断面略図

下腿表在区画内の筋肉
下腿後深在区画内の横断面略図

下腿後深在区画内の筋肉
下腿後深在区画内を内側後方から見た略図

扁平足の治療と自分で出来るケア

扁平足の治療は、発生時期や病態により対応が異なります。まずは足の外科、もしくは整形外科で診察を受け、最適な治療方法の指導を受けることが重要です。
ここでは扁平足の発生時期に応じた一般的治療方法を紹介し、後半には自分でできる扁平足のリハビリ・ケアの方法を掲載しています。

小児期扁平足の治療

先天性垂直距骨によるものでは、足の外科や整形外科での治療となります。
生後直ぐに発見されたものでは徒手矯正とギプス固定による保存療法が選択されることがありますが、多くは手術による矯正・固定が選択されます。
小児外反扁平足では、その程度が軽い場合は自然に矯正されることもあるので保護者に徒手矯正方法を指導して経過を見ます。一方、側面距踵角が50度を超える場合は装具による矯正が施行されます。
先天的な骨格異常が無い扁平足の場合は自然に矯正されることが多いので経過観察となります。

※ 側面距踵角:レントゲン検査により小児扁平足の計測を行う方法の一つで、比較的採用されることが多い計測方法です。50度を超える場合は、装具による矯正か手術が検討されます。

側面距踵角の正常値
側面距踵角の異常値

思春期扁平足の治療

足根骨癒合症や足根洞症候群などが原因で起こる腓骨筋痙性扁平足では、足の外科や整形外科の治療が必要です。症状や状態により原因疾患の炎症や疼痛を抑えるために局麻剤やステロイド剤の注射、あるいは消炎鎮痛剤の投与で経過を観察し、改善が見られない場合は手術となります。
手術は、足根骨癒合症の場合、癒合部分の切除術が行われます。足根洞症候群では、足根洞内の滑膜組織と脂肪組織の一部を除去する郭清(かくせい)術が行われます。
手術後は腓骨筋の緊張を改善する運動療法や理学療法が施行されます。
スポーツや長時間の起立歩行などの過剰な負担で生じた静力学的扁平足では、後脛骨筋など内側縦アーチを支える筋肉の代謝を改善する理学療法や運動療法、足のアーチを支える足底板の施行などで経過を見ます。改善が見られないものや重度の症状を呈するものでは手術による治療が選択される場合があります。
手術は後脛骨筋腱停止部の移動や足根骨の骨切り術、距踵関節の固定術などが症状や骨成長の時期などにより検討されます。

成人期扁平足の治療

足根洞症候群や足根骨癒合症では思春期扁平足の項目で解説したように足の外科や整形外科による治療が必要です。治療は消炎鎮痛剤の投与や注射療法で経過を観察し、改善がみられない場合は手術が施行されます。一方、スポーツや長時間起立歩行などによる過剰な負担で起こる扁平足、あるいは運動不足による後脛骨筋の筋力低下や筋肉の萎縮で起こる扁平足など静力学的扁平足の場合は、痛みや炎症に対する消炎鎮痛剤の投与やステロイド剤の注射などが施行され、同時に足のアーチを支える足底板やサポーターなどの装具療法と、筋肉の代謝改善や筋力強化を目的とした理学療法や運動療法が施行されます。症状の改善が見られないものや後脛骨筋の変性・腱断裂などがあるものでは手術が選択されます。
後脛骨筋の変性や断裂がある場合は腱移行術や断裂部分の縫合術などが行われます。
また、距踵関節の変形に原因がある場合は関節固定術が行われます。

扁平足の自分で出来るケアとリハビリ

足の姿勢を調整する足底板とインソール
扁平足では足の縦アーチが下がり踵は外反します。従ってその姿勢を調整するために足の内側縦アーチを支持するアーチパッドと踵の外反を改善するヒールウェッジを施行するのが一般的です。
整形外科で処方される足底挿板(そくていそうばん)と呼ばれる装具は靴の中に挿入して使用するもので、内側縦アーチ部分を上げる構造をした縦アーチサポートタイプが選択されます。一方、市販されているものでは、アーチサポート機能の付いたインソールやサポーターが有効です。

ソルボタテアーチサポーター
ソルボフットサポーター

ランニングアシストインソール
バスケットボール用インソール

また、部分的なパッドを利用して足の姿勢を補正する方法もあります。例えばフラットなインソールにヒールウェッジと呼ばれる楔形の傾斜のついたパッドを踵の内側に装着し、足の縦アーチ部分にアーチパッドを装着する方法があります。

扁平足のアーチパッド挿入イメージ
外反足に対するヒールウェッジ挿入イメージ

扁平足のリハビリ運動
扁平足のリハビリ運動の主な目的は足の縦アーチを支持する後脛骨筋などの強化が中心となります。一般的にはつま先立ちを反復する動作やタオルギャザーなどが推奨されています。また、ドイツの整形外科医ホーマン(Georg Hohmann:1880年〜1970年)教授が、その著書で紹介した体操の中に、つま先立ち姿勢で足を内反方向に引き上げる動作を反復する方法があります。この方法は身体の軽い小児や脚力が強い運動能力の優れた方には楽にできる方法と言えますが、脚力の乏しい方や高齢者には、かなり辛くてきつい運動となります。しかし、この運動を試してみると、確かにふくらはぎの内側に効いている感覚があるので後脛骨筋の筋力強化として有効な方法と感じました。
このホーマンの推奨する扁平足体操を整形外科や理学療法士などがアレンジした、つま先立ち〜踵合わせの繰り返し体操(ホーマンの扁平足体操の応用)があります。こちらの方法なら高齢者や脚力の弱い方でも比較的行いやすい運動方法です。どちらの方法も扁平足体操として効果がありますので以下にその方法を紹介します。

※ ホーマンの扁平足体操

ホーマン教授が書籍で紹介した扁平足体操です。文中では平均台の上に前足部で立って行う方法として記載されていますが、以下の画像のように床の上でも行えます。
尚、この方法は体重が軽くて身体能力が高い小学生〜高校生、若しくはスポーツを日常的に行っていて脚部の筋力が比較的高い方はスムーズに行えますが、それ以外の方は壁や柱など何かに捕まりながらでないと難しいと思います。従って参考程度に流し見てください。

ホーマンの扁平足体操1
ホーマンの扁平足体操2

ホーマンの扁平足体操3
ホーマンの扁平足体操4

ホーマンの扁平足体操5
ホーマンの扁平足体操5の側面画像

※ ホーマンの扁平足体操の応用

こちらの方法は日本臨床スポーツ医学会学術委員会で編集したランニング障害に紹介されていた方法です。この方法も書籍内でホーマン体操として紹介されていたので、上の画像のホーマンの扁平足体操を元にしているようです。ただ、こちらの方法は体力の無い方でも行いやすいので、扁平足のリハビリとしてお勧めします。尚、体操中のケガを防ぐために何かに捕まって行ってください。

ホーマンの扁平足体操の応用1
ホーマンの扁平足体操の応用2

ホーマンの扁平足体操の応用3-1
ホーマンの扁平足体操の応用3-2

ホーマンの扁平足体操の応用4
ホーマンの扁平足体操の応用5

ホーマンの扁平足体操は脚力の弱い方や高齢の方には苦痛で難しい場合があるので、以下に紹介するタオルギャザーや単純なつま先立運動(カーフレイズ)を行う方が取り組みやすいと思います。
タオルギャザーは足の裏の筋肉や足のアーチを支える長母趾屈筋と長趾屈筋を強化する効果があります。また、つま先立運動は後脛骨筋の強化に効果があり、さらに長母趾屈筋と長趾屈筋にも運動効果があります。

外反母趾のリハビリ・タオルギャザーの体操法
外反母趾のリハビリ・つま先立ち運動のやり方

以上のようなリハビリは一度の回数は少なくても毎日行うことが重要です。従って、歯磨きをするときや、お風呂上がりに髪の毛を乾かすとき、あるいはテレビを見ながらなど、習慣付けしやすい方法がお勧めです。また、運動効果を確認するためにフットプリントや画像検査などを定期的に受けることも運動意欲を向上させるポイントです。


足と健康のユウキ提供・秋元接骨院院長の足と健康コラム

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